相思相愛・夫婦の日常~カケ♡サト編~
僕は抱え上げ、洗面所に連れていった。
サトちゃんが歯を磨き終えると、寝室へ。

ドレッサーの椅子に座らせて、化粧をしてる間に僕は片付けに入る。

以前佐越に話の流れで、サトちゃんの生理の時、僕がしてることを話したらかなり驚いていた。

『そこまでする必要なくね?』と。

確かにそうなのだろうが、サトちゃん曰く“人恋しくなるから”らしい。
だから可能なら、ずっとくっついていたいと言っていた。

僕も“サトちゃんだから”ここまでする。
“サトちゃんだから”どんなことでもしてあげたい。

それに僕だって、かなりワガママを言ってる。
食事は基本的にサトちゃんの手作りしか食べないし、昼ももちろんサトちゃんの手作り弁当だし。
だからサトちゃんは、よっぽどがないと惣菜や弁当を買って帰るなんてしない。
弁当も、必ず作って持たせてくれる。
どんなに仕事で遅くになっても、家に帰ってご飯を作ってくれる。
休みの日だってそうだ。
基本的には、家でサトちゃんの手作りを食べる。
例え外食しても、僕が望めばサトちゃんは家に帰ってから作ってくれる。


化粧を終えたサトちゃんが、戻ってくる。

「カケくん、行ってきます…」
「ん。会社の前まで一緒に行こうか?」

「ううん、大丈夫。
一回、ギュッてして?」
両手を広げてくるサトちゃんを、抱き締めた。

「いつでも連絡してきなね!途中で気分悪くなったら、ちゃんと早退すんだよ?」
背中をゆっくりさすりながら言うと、サトちゃんは頷いて出ていった。

そして僕は、いつものように片付けと洗濯物を干して準備をし仕事に出た。


「━━━━━お疲れ!井澤、ここの………ん?
何してんの?真剣に」

「苺を探してる」

「は?苺?」

「サトちゃんが食べれそうなものないかなって」

「お前、仕事しないで何してんの?」

「仕事もしてるよ。
ちょっと休憩中なの」

「相変わらず、余裕だなぁ(笑)
井澤って、いつも余裕でノルマ達成してるもんなぁー」

「は?当たり前でしょ?
計画的にすれば、問題ない。
…………って!そんなことはどうでもいいの!
苺!!佐越は知らない?」

「苺…苺…
あ!フルーツサンドは?」

「フルーツサンド?」

「週三日、大通り前に移動販売のサンドイッチが来てるらしくて、そこで売ってるフルーツサンドにでっかい苺が入ってるって、ここの子達が言ってたぞ」

「フルーツサンドか…
ん。聞いてみる」

僕は近くにいた社員に聞く。

「あー!美味しいですよ!
そこのサンド、どれも小ぶりだから食べやすいし!
小ぶりなのに、具はギュッと詰まってて!
━━━━━あ!行くなら、もう行った方がいいかもですよ?
いつも、行列凄いから!」
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