相思相愛・夫婦の日常~カケ♡サト編~
「━━━━ただいま!カケくん、ごめんね!」

マンションに帰り着き、謝罪しながらパタパタと中に入る里海。
翔琉はソファに座り、テレビを見ていた。

(怒ってる……)

「か、カケくん!!」
慌ててソファに近づき、翔琉の隣に座る。

「おかえり、サトちゃん」
「ごめんね、カケくん!」

「ううん」
ゆっくり首を横に振っているが、全く笑ってない。

「カケくん、怒ってる…よね…?」
「怒ってるよ」

「ごめんね!ごめんなさい!」

「違うよ、サトちゃん」

「え?」

「謝罪の言葉は、散々聞いたよ」

「う、うん」

「わかんない?僕がどうしてほしいか」

「………」
(ど、どうしよう…わかんない…)

「こ、こ!!」
翔琉が自分の口唇を指差す。

「こ、こ?」
(口?口が何!?)

「………」
「………」

「……ったく…キ、ス!
キスして?」
そう言って、両手を広げた。

やっと意味がわかった里海は、翔琉に抱きつき口唇を重ねた。
チュッ!チュッ!と啄むようなキスをして、次第に深くなる。

「んん…カケく…も……」
「ダメ!まーだ!」
軽く押し返す里海の手を指を絡めて握り、顔を覗き込んだ。

「でも、ご飯……」
「後で!」
更に口唇を寄せた。

「まだ、怒ってるの?」
「怒って…る…よ」
(ほんとは、最初から怒ってないけど!)

「……ならないでね…」
「ん?」

「嫌いにならないでね…?私のこと…」
見上げて言う、里海。

「……/////」
(わ…/////何、この破壊力のある上目遣い/////
ヤバすぎ…!!)

顔を赤くするだけで何も答えない翔琉に、里海は不安になる。
次第に、目が潤み涙目になってくる。

「え……サトちゃん!?」

「嫌いに…ならないで……」

「ならない!!ならないよ!!
ごめんね!ごめんね!
大丈夫!嫌いになんかならない!」
里海を抱き締め、背中をさする。

「うー、カケくん怖かったよぉ」
「ごめんね!」
里海が落ち着くまで翔琉は、抱き締め背中をさすっていた。


「━━━━━ところで、珍しいよね?
サトちゃんが、ランチの時間に連絡に気づかないなんて」
オムライスを作っている里海の隣で手伝いながら、声をかける。

「あー、課長と話してたの」
「ん?何を?」

「“年の差”について」
「え……サトちゃんも?」

「え?
“も”??」
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