うちのクラスの吉田くん!
その34
吉田はなぜか、地元駅前ビルの『ガチャポンコーナー』に定期的に通っている。
確かに吉田が好きなアニメロボや特撮のフィギュアが入っているガチャなんて、様々な街の、それこそ至る所にある。
吉田はガチャを見つければ、回さないまでも覗いたりはしているくらいだ。
しかし地元のこの『ガチャポンコーナー』だけは、なぜか熱心なくらい定期的。
「よっしーは、なんでここのガチャはそんなに真剣に見てるの?この前“電気街”に行ったときもガチャは見てたけどさ……」
俺はずっと疑問だった。
本当になぜか、ここに来たときだけは特に真剣だからだ。
すると吉田は遠い目をしたまま語り始める。
「カズキ。俺はな、昔は母親とよくここに来てたんだよ……」
………
吉田の話によると、地元駅前であるここには昔から吉田と吉田の母親の二人でよく来ていたらしい。
しかしある日吉田は母親と出掛けた別の街で、大好きなオモチャが入ったガチャを見つけて母親に小遣いをもらって回させてもらったそう。
そして別のある日、このガチャポンコーナーにて。
「やだやだ!母ちゃん、オレはこの前のとこでガチャガチャがしたいんだ〜!!」
そんな幼い吉田のワガママに当然、この駅前ビルに用があって来た吉田の母親は困り果てる。
「タク(吉田の名前は『拓実』)、今日はここで我慢してちょうだい。ほら、アンタの好きなロボットもたくさん入ってるじゃないの」
「いやだ!!キラキラヒーローのヤツ、ここにないんだもん!!」
すると困り果てた母親は吉田に、ある場所を指差し言ったそう。
「タク、見なさい!ここに描いてあるワニさんも、『おいでよ』って言っているでしょ。今日はここにしてちょうだい!!」
そこには、この街のマスコットキャラクターである『ワニ』が、笑顔で『この街においでよ!』と言っているのが描いてあるポスター。
すると幼かった頃の吉田は、真剣な顔で強く頷き納得。
以来、吉田はガチャがしたくなるとまず地元駅前のここに来るようになったそうな。
………
「……ってことで幼い俺はな、地元の“主”であるワニには勝てなかったってわけだ」
「……。」
吉田は正直すぎるのか、“地元愛”が強すぎるのか……
そして吉田は駅前ビルにある、地元キャラの“ワニ”が近くに描かれているガチャポンコーナーに、今日も向かう。
確かに吉田が好きなアニメロボや特撮のフィギュアが入っているガチャなんて、様々な街の、それこそ至る所にある。
吉田はガチャを見つければ、回さないまでも覗いたりはしているくらいだ。
しかし地元のこの『ガチャポンコーナー』だけは、なぜか熱心なくらい定期的。
「よっしーは、なんでここのガチャはそんなに真剣に見てるの?この前“電気街”に行ったときもガチャは見てたけどさ……」
俺はずっと疑問だった。
本当になぜか、ここに来たときだけは特に真剣だからだ。
すると吉田は遠い目をしたまま語り始める。
「カズキ。俺はな、昔は母親とよくここに来てたんだよ……」
………
吉田の話によると、地元駅前であるここには昔から吉田と吉田の母親の二人でよく来ていたらしい。
しかしある日吉田は母親と出掛けた別の街で、大好きなオモチャが入ったガチャを見つけて母親に小遣いをもらって回させてもらったそう。
そして別のある日、このガチャポンコーナーにて。
「やだやだ!母ちゃん、オレはこの前のとこでガチャガチャがしたいんだ〜!!」
そんな幼い吉田のワガママに当然、この駅前ビルに用があって来た吉田の母親は困り果てる。
「タク(吉田の名前は『拓実』)、今日はここで我慢してちょうだい。ほら、アンタの好きなロボットもたくさん入ってるじゃないの」
「いやだ!!キラキラヒーローのヤツ、ここにないんだもん!!」
すると困り果てた母親は吉田に、ある場所を指差し言ったそう。
「タク、見なさい!ここに描いてあるワニさんも、『おいでよ』って言っているでしょ。今日はここにしてちょうだい!!」
そこには、この街のマスコットキャラクターである『ワニ』が、笑顔で『この街においでよ!』と言っているのが描いてあるポスター。
すると幼かった頃の吉田は、真剣な顔で強く頷き納得。
以来、吉田はガチャがしたくなるとまず地元駅前のここに来るようになったそうな。
………
「……ってことで幼い俺はな、地元の“主”であるワニには勝てなかったってわけだ」
「……。」
吉田は正直すぎるのか、“地元愛”が強すぎるのか……
そして吉田は駅前ビルにある、地元キャラの“ワニ”が近くに描かれているガチャポンコーナーに、今日も向かう。


