朝型ちゃんに一目惚れ
 すると突然、携帯にメッセージの音。

『すまん、今気付いた!!カズキ、陽菜と先に帰ってて良いぞ!』

 吉田からのメッセージ。
 陽菜ちゃんにも同じようなメッセージが来たらしい。

 陽菜ちゃんはすまし顔のままメッセージを打ち、俺にそっと見せる。

『カズキ先輩が、お兄ちゃんが心配だから待っててくれるって。私も心配だから待つよ』

 そうあった。

 俺だって、陽菜ちゃんとまだ一緒にいたいと思っている。俺が笑ってうなづくと、そのメッセージは送信された。
 
「…あ〜、お兄ちゃんには、二人のこと内緒にしないと」

「そうだね。仁科は知ってるんだろうけど、わざわざ言ったりしないだろうから。よっしーとワタには秘密にしておかないとな。とりあえず!」

 陽菜ちゃんは笑い、そのあと小さくあくびをする。

「眠い?」

「ごめんなさい、安心したら少し眠くなってしまって…。それに私、“朝型”ですから」

 陽菜ちゃんが俺のそばで、俺の好きな、ひまわりみたいな笑顔で笑う。
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