紳士な若頭の危険な狂愛
八人くらい入りそうなカラオケボックスにも似た薄暗い部屋。
その奥に絵理奈ちゃんが男に挟まれ身体を縮めて座っていた。
隣の一人は写真で見たケイだろう。
だがもう一人は?
どうみても私より年上で、スーツを着崩して足を組みたばこを吸っている男は普通の人には見えない。
ここがもう、ただの場所では無いことはわかった。
「ねぇ、あの女の人、絵理奈ちゃんのなに~?」
たばこを吸っている男がまったりとした声で絵理奈ちゃんに尋ねるが、絵理奈ちゃんは顔をこわばらせたままだ。