紳士な若頭の危険な狂愛
「あんな危ない目に遭ったというのに、あの男と同じ世界にいる私にまだそんな事を言うのですね」
「ヤクザどうこう言う前に、私は美東さんが好きですから」
ここでの告白はさすがの美東さんも予想していなかったのか、驚いたような顔になった。
彼は優しげで余裕ある大人な人なのに、可愛らしいところや色々な表情を見ればもっと見たくなる。
突き放す彼に思いを伝えれば、彼は参ったとばかりに苦笑いを浮かべた。
「そこに座って下さい」
未だ電気はついていない。
すぐ横のソファーに私だけ座らせると、美東さんが慣れたように部屋の奥に行ってしまった。
戻ってきた彼が私の前にひざまずく。
「手を出して」
言うとおりに両手を差し出すと、置かれた物がひんやりする。
よく見ると鍵。
もしや、と美東さんの顔を見た。