紳士な若頭の危険な狂愛

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あの後、タクシーの中から社長に連絡すればすぐに電話がかかってきて大変だった。
翌日は社長の気遣いで公休扱いとして休暇を取らせてくれ、絵理奈ちゃんを連れて社長が自宅のアパートまでまで謝罪に来た。
頂いた有名店の和菓子を早速開けて、小さなテーブルにお茶とお菓子を置く。
テーブル越しに社長と絵理奈ちゃんが並び、八畳の部屋では狭そうで申し訳ない。

「本当にごめんなさい」

「もう二度とあんな所には行っちゃ駄目だよ」

また綾菜さんに会えて良かったと泣きじゃくる絵理奈ちゃんを抱きしめると、彼女は私にすがりついて大きな声を上げ涙を流す。
横にいる社長は浮かない表情のままだ。
愛する娘が危険な目に遭っていたのだ、気持ちの整理がつかないのだろう。

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