あのメガネアイドルは…。

なぜ


羽村は表情を変えずに真白の方に視線を移して手首を握った。


それはさっきの花火に火をつけた時とは全く違って、強引で突然だった。

真白「えっ」


羽村は真白を扉の裏側、屋上の端の影になるところへ無言で行かせた。

屋上の扉を開いたときには見えないここに隠れるということを真白はすぐに理解したが、羽村が来た道…つまりさっきの場所へと戻ろうとしていることは予想外だっだ。


だから、その背中を掴もうと手を伸ばしたが、彼はすでに届かない場所にいて手は空気を掴んだ。

そして、羽村は先生と鉢合わせになった。


先生「はむちゃん、今度は何をしてるの?」

羽村「蒼ちゃんかい。

びっくりして損した。

昼間の花火ってどんなか気になって」

ヘラヘラしたように答える羽村。


真白(仲良し?)
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