あのメガネアイドルは…。

私も


羽村の近くにある花火の袋。

そこまで無言、無表情で歩く真白。

歩き出して2.3秒は真白を目で追った羽村であったが、その後は花火を見つめていた。


真白は花火がある場にしゃがみ込んだ。


真白「私もして良い?」

羽村を見上げるように視線を向ける。


風が髪やスカートをなびかせた。



空はいつもよりもずっと高く感じる。

すでに立ち入り禁止の場所にいるからだろうか。

解放的になった心は、真白も知らなかった自分を表して行動に移した。


知らなかったふりをしていただけなのかもしれない。

その行動に真白自身はしっくり来ていたから。


羽村「ん、いいよ」

真白を見下げる形で、口角をあげた羽村。
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