あの道を、貴方と。

壱であり、始である。

「え、ここどこ・・・?」

わたしー松本空は目の前の景色を前に呆然と呟いた。

(ちょっと待ってね・・・なんでこうなったんだっけ・・・?)

わたし、資料室にいたはずなんだけど・・・

(えっと、確か・・・)


「もぉ、埃くさい・・・なんで資料室ってこんなに埃臭いの・・・?」

お父さんに「伊賀流の忍者免許を持ってた人の一覧もってこい」っと言われてわたしは資料室にい来ていた。

「今、訓練中なんだけど」って言っても聞いてもらえなかった。鬼か!

(えっと、甲賀流に義経流、紀州流、間盗役・・・なんでマイナーのばっかり見つかるの⁉︎)

叫びたいのをグッと堪えて資料室を歩き回る。

(もうわたしが頭領なまのに・・・)

実はわたしいは忍者の一族、しかもつい最近お父さんから跡を継いで頭領なのだ。

松本流っていう忍術。栃木県のほうにも松本流っていう忍術があるけどその流派とは別。わたしの方の松本流は忍者でもほとんんど知らない、「幻の忍術」って言われているんだよ、すごいでしょ!ん?それって超弱いからじゃないのって?そんなことない!松本流はあの有名な伊賀流とか甲賀流の祖って言われているぐらい強いんだからね!

(まぁ、だからこそ強さに耐えきれなくって結局ちゃんと奥義を得ているのがわたしの家族ぐらいなんだよねぇ・・・)

あの服部半蔵でさえ、訓練のきつさに耐えきれなくて諦めたって言われてるぐらいだもん。強さは本物だよ。

「あ、これかな・・・?」

糸とじのそれっぽい本を見つけて思わず手を取る。表紙の題は掠れてよく読めない。

破れそうになっている紙を丁寧にめくっていく。えっと、伊賀流って三重県の伊賀で育った忍者のこと。有名なのは服部半蔵ってことで服部の名字見つければいいかな?うーん、服部、服部・・・

(お、服部家発見!これこれ!)

後ろから遡って見ていたからか、服部家の名前が出るのに時間がかかっちゃった。でも、見つけた嬉しさについ飛び上がる。

瞬間、て高く伸ばしていた手が雑に積み上がっていた本と巻物の山に当たる。

「・・・え?」

とっさに受け身を取るが何百冊もの本や巻物がわたしに向かって落ちてくる。

視界が真っ白になって、真っ黒になった。

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