キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
サーシャは星空の真ん中で足を止めた王様の黒丸い目をまっすぐ見つめた。
「私のこと死の森で救ってくれて、それからずっと世話してくれて、私みたいな異端者を受け入れてくれて、たくさん撫でて可愛がってくれてます。とにかくいっぱい優しいです」
サーシャの薄紅色の長い髪が夜空になびいた。星の中の彼女はレオナルドの目に優しく、綺麗に映った。
「レオさんが何のために生まれたかなんて、レオさんが決めることだと思います。でも少なくとも、あんなに綺麗な人ですから」
サーシャは王様のくちばしフルフェイスマスクの前に顔をズイっと寄せて、指を一本空に向けてから、にぱっと弾けるように笑った。
「愛されるために生まれたことは間違いないですね!」
くちばしフルフェイスマスクの向こうで、レオナルドの時間が止まった。
レオナルドの大きすぎる力に畏怖してしまってもおかしくない話だった。なのに、彼女から出たのはあまりに優しい言葉と、薄紅色の笑顔だった。
(そうやってお前は、俺の長年の悩みを軽やかに答えてしまうのか)