忘れられた恋の物語
最後の日
斗亜との別れまであと2日。

今日、そして明日で彼はいなくなってしまう。今朝、カレンダーを見てその事実を痛いほど突きつけられ涙が出そうになった。

最後の2日間が土日で本当によかった。その2日間は1日中一緒にいたいと私が駄々をこねた。"1日中"といっても朝から学校が終わるくらいまでの時間だけれど。

『無理しちゃダメ』だと言う斗亜との長い押し問答の末にこの時間に決まった。

私の体を気にかけてくれているのはわかるけれど、少し寂しい。私ばかりが好きなような、そんな気持ちになる。

私の方が好きなのは、まあ実際そうなのだけれど。

休日に家にこもってばかりだった私が、土日の2日間出かけると知った両親はすごく驚いていた。

お母さんは心配もしていたけれど喜んでいた。私が仲のいい友人を見つけたことに。だから彼氏と行くと言わなかったことに少し罪悪感を抱いた。

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