忘れられた恋の物語
行こうとする彼女に何か言わなくてはと思い、急いで呼び止めた。


「あ…待って!次の通院日はいつですか?」


怪訝な顔をした彼女が俺に聞いた。


「…何でそんなこと聞くんです?」


これが普通の反応だろう。知らない人にこんなことを聞かれて怪しまないはずはない。


「教えられません。」


そのまま急いで背を向けた彼女を、焦る気持ちでもう一度呼び止める。


「待って!ちょっと待って!…すごくあなたのことが気になるんです。」

「え…?」

「…だからもう1回だけ会ってくれませんか?」

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