心優しい国王は王妃を堂々と愛したい
湯船につかってすっかり温まったオーディンが
リビングに戻ると
フレイアは温かいハーブティーを淹れて待っていてくれた。
そのハーブティーはオーディンが今まで飲んだことのない味だったが、
後味がさっぱりしていてとても飲みやすい。

「このハーブティーは何と言うハーブを使っているの?」
「メセグリンという種類です。私の乳母がよく育てていたもので、小さい頃から飲んでいました。こちらに来るときに苗を持ってきましたので、今は温室で育てております。」
「そうか。あの、ずっと言いたかったことがあるんだが、結婚式のときはすまなかった。王妃に嫌な思いをさせて傷つけてしまった。」
頭を下げるオーディンにフレイアはあたふたしてしまう。
「陛下、顔を上げてくださいませ。私こそはしたないお姿を見せてしまって申し訳ございませんでした。あの日、優しく寄り添ってくださった陛下に私はむしろ感謝しているのです。」
嬉しそうに微笑むフレイアを見るにつけ、
彼女が自分を拒絶していることがどうしても信じられなくなってくる。
やはりフレイアと直接話すしかない。
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