無気力生徒会長にはヒミツがある。



「たぶん.........ううん。
澄斗くんは、もう絶対吸わないと思う」



〝たぶん〟なんて曖昧な言葉より、
〝絶対〟に言い換えてまで発した笠原さん。



「っ、でもそれじゃ、...............っ、」



会長はまた、
倒れてしまうんじゃ.........ないの?



そう聞こうとする前に。



「..................なに、してるわけ、」



いつの間にか生徒会室のドアが開いていて。



ドアのふちにもたれ掛かっている会長。



その会長の顔は、
いつになく顔色が悪く見える。



そう思って...........................



「..........っ、か、かいちょ、大丈夫、ですか?」



自然声をかけながら、
会長に歩み寄ったそのとき。


< 29 / 43 >

この作品をシェア

pagetop