吸血鬼の幼なじみは私だけに甘い。


たぶん、
澄にぃが使ってないやつだと思うけど.........



「.........、ぇ、こんなにっ!?」



さすがに多すぎる量に、つい、驚きの声が出た。



「.........まぁ、多少は残してるけど、
最近、あんま使ってないから、」



そう言って、ずっと、
隣にいた女の先輩に視線をやる澄にぃ。


その目は、凄く愛おしそうに見えて。



「............えっ、と、澄にぃの、彼女?」



そう尋ねると。



「.........彼女、で、血も貰ってるから」



包み隠さず教えてくれた澄にぃ。



タブレットは、
あくまで、吸血欲を抑える薬だから。



血を貰っていると、必然と、
タブレットを使わなくて良くなるんだ.........



そう思ってから。



「澄にぃ、ありがとう!」



澄にぃにお礼を言ってから、
最終目的地、保健室へと向かった。


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