君と3ヶ月の思い出を
遡ること1か月前…
私は病院にいた。あまりその日の記憶は無いが気づいたら病院のベットで寝ていて、近くに久しぶりに見るママがいた。私が目を覚ますとママは泣きながら私に謝った。最初は訳が分からず、とりあえずお医者さんにみてもらうことになった。その間ママはずっと泣いていて、わけが分からなかった。お医者さんが言うには、経緯としては、家に帰ったママが私に話しかけると私は急に泣き叫び、ママが落ち着かせようとすると泣き止んだのは言いものの何も覚えていないのだという。自分の名前、ママの存在。全部が分からないと言う。それを境に私は倒れて病院に行ったのだと言う。、全然覚えていない事実を聞いて私はまた気を失いそうになった。それで私の今の状態最悪なものだそうで、あと3ヶ月で、記憶の蓄積が止まるそうだ。うそ、ママのことも?パパのことも?学校の友達とか先生のことも?それに慧のことも?3ヶ月ここまでの記憶の蓄積に保証はある。だけどそれからは記憶の蓄積が止まり何も覚えて行けなくなる。そんなのいやだ。好きってことも伝えてないのに。だってそんなのになっちゃったら好きって伝えられなくなる。慧の時間はどんどん進んでいって、自分の時間はあと3ヶ月したら止まってしまう。それならいっそ慧にはこの気持ちを伝えない方がいい。そしたら誰も傷つかなくてすむ。だけど、私は?悔しい。この長い片想いがこんなふうに終わってしまうなんてその夜は声が枯れるまで泣いた。もう涙なんて、出てこないって所まで泣き尽くしても私の気持ちは悔しまま、でも慧にあったら慧を好きになってしまう。だからここで慧とはさっぱり縁を切ろう。慧をきずつけてはいけない。そう決意して1ヶ月私はなんてことをしてしまったんだろう。後戻りしようと思えば多分できる。冗談でしたーとか言ってほんとにここで終わりにすることだっててきる。なのに今、私は自分の気持ちを大切にしてしまった。慧はあれから黙ったままだ。そりゃそうだ、3ヶ月慧の時間を貰うなんて、私が慧の立場だったら意味がわからなくて、なんだコイツってなってしまうだろう。いや、もう、そうであってくれ。そしたらこの話は決着つくし、私もスッキリすると思う。多分…。なによりこのシーンとした空気がいやだだから、私がやっぱだめだよねと思い自分から言い出そうとしたのに慧が
「いいよ」
「え?」
いいよって?え?いいの?って顔をしていたのだろう。
「月のために俺の3ヶ月あげる。」
ほんとに慧はお人好しで優しすぎると思う、でもふと思った。3ヶ月もらって何するんだろ、?
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