卒業式の告白を叶えたい元教え子に、こじらせ先生は溺愛される~再会は深愛の始まり
「お、お姉さんですか!」
「耀が本気で好きになった人だっていうから、どんな人かと思ったら・・・」
じっと私を品定めするお姉さん。
こんなに綺麗な人で、弁護士のエリートお姉さんに、取り得のない私が認められるはず・・・
「想像以上じゃないの!可愛い!お姉さんて呼んでいいからね!」
私はお姉さんに抱きしめられて、頭を撫でられた。
「やだぁ、この抱き心地!ほんと可愛い。ねぇ、家に連れて帰っていい?」
「何言ってんだよ、奈菜が困ってるだろ。俺のだから離せよ」
耀は、お姉さんから私を引き離した。
「何か耀に嫌なことされたら、私に言うのよ。叱ってあげるから」
「は、はい。宜しくお願いします」
お姉さんは、私に向けた笑顔から、耀の顔を見て、真剣な顔に戻った。
「さぁ、ここからは仕事の話よ。耀」
「あぁ。その前に、奈菜を家に送って、昼からまた来るよ」
「いいわよ。じゃあ、奈菜ちゃん、またね」
「はい」
私は耀に連れられて、家まで戻った。
「なぁ、奈菜」
「ご、ごめんなさい!」
家出までした私は、頭を深々と下げた。
「俺には何でも言えよ。自分だけで抱え込んで、爆発してどうすんだよ」
「はい・・・反省してます」
「ほんと、俺の心臓もたないぞ」
「耀が、その、もしかして他の女の人と、って思っちゃって・・・」
「いつになったら、俺が奈菜のことしか見てないってこと分かるんだよ」
「だって・・・」
私が頭を上げて耀を見ると、真剣な眼差しは熱を帯び、獲物を捉える目つきになっていた。
「そっかぁ。俺が悪いんだよな。俺の愛が足りないってことか…」
耀は、上着を脱いで、片手でネクタイを緩めながら近づいて来た。
「身体に刻み込んで証明するよ。これからもずっと。俺がどれくらい奈菜を好きかってこと」
そう言って、そのままベッドに押し倒され、慌ただしく服を脱がされた。
「優しく出来ないのは、我慢させた奈菜のせいだからな」
怒らせた以上に激しく愛されて、たっぷりと耀の愛を、私は身体に刻みこまれた。
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