HONEYHOLIC(3)リゾートシンデレラ~十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました~

康秋さんの目回しのおかげで、俺の不祥事が表に出なかった。その代り、俺の素性が『藤堂コーポレーション』本社の人たちに明かされてしまった。

「隠していて申し訳ない…皆」

俺は営業二課の皆を集めて、謝罪した。

「いや…課長がメディア王のご子息とは…驚きました」

「三本…すまない」

「いえ…」

「俺の退職後、二課の責任者はお前だ…今日から引継ぎを始めるから覚悟しろっ」

「お手やわらかに頼みますよ…課長」

「課長…突然退職してしまった…狩野さんは課長の事、知っているんですか?」

「いや…」

恋良と仲良くしていた同じ派遣の橋本さんが俺に質問して来た。

でも、適当な返事をして誤魔化した。

「突然の退職だから…狩野さんの私物がデスクの中にあるのに…」

「そっか…じゃ…段ボール箱に入れておいてくれ…俺が狩野さんの派遣会社に持っていくから…」


「分かりました」

< 115 / 177 >

この作品をシェア

pagetop