HONEYHOLIC(3)リゾートシンデレラ~十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました~
俺は六本木の著名な建築家・浅見芳也が手掛けたデザイナーズマンションの三階に住み、恋良も入籍後、一緒に暮らしていた。

妊娠発覚から一週間。

恋良は悪阻で体調を崩し、ずっと寝込んでいた。

「恋良、起きてて大丈夫か?」

「えぇー」

彼女はリビングのソファで俺の帰りを待っていた。

「適当に総菜とお弁当買ってきたが…何か食べられる物ありそうか?」

俺はダイニングテーブルに買って来たお弁当や総菜をエコバックから取り出して、並べた。


恋良はソファから腰を上げて、タオルで口許を隠しながら、ダイニングテーブルに来た。


「サンドイッチなら大丈夫かな?」

恋良は卵サンドとハムサンドの入ったパックを手にした。
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