HONEYHOLIC(3)リゾートシンデレラ~十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました~
ブラウン系のカラーリングのゆるふわなパーマのかかったボブスタイルのヘア。
小顔で愛らしいクリッとした瞳をしていた。
でも、彼女が私に向ける視線は鋭かった。

外見とは違い性格はキツイ性格かもしれない。

「・・・嘘じゃなかったのね…私に紹介してよ…樹生」

「田中愛良さんだ」

「田中愛良です…」

「お二人は何処で知り合ったの?」

「アメリカで知り合った…ニューヨークに一人旅に来て、道に迷っていた彼女の道案内をしたのがきっかけだ」

「え、あ…」
突然、話を振られて言葉に詰まった。

「そ、そうなんです」

私も慌てて辻褄を合わそうと彼に相槌を打った。

「あの時は本当に困りました…」

「ニューヨークに一人旅って凄いわね…」

「じゃまた明日…」

彼は私の肩を抱き、そそくさに阿弥さんから離れた。

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