HONEYHOLIC(3)リゾートシンデレラ~十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました~
館内に戻り、二人で盛大な溜息を吐いた。

「・・・突然…私に話振らないでください」

「すまない…まさか…あんな場所で阿弥に会うなんて夢にも思わなかったよ」

「実は私…一度も日本から出た事ないんですけど…」
「そうなのか」」

沖縄旅行するのにパスポート申請しないと愛良に言ったら、大笑いされてしまったのを思い出した。

生きていくだけで精一杯だった私。

愛良とは家庭の事情で離れて暮らし、私はずっと児童養護施設で育った。
児童養護施設の生活が嫌で、家出を繰り返し、夜の歌舞伎町に立ち、体でお金を稼いだ。
愛良に再会し、私は夜の街の仕事から足を洗う事ができた。
「貴方の詳しい素性…私まだ聞いてません。やっぱり…貴方と恋人の関係になるのはこの島限定ですが…詳しく教えてください」
彼は軽く深呼吸した。

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