HONEYHOLIC（３）リゾートシンデレラ～十月十日の結婚生活。ひと夏の偽恋人でしたが、双子を授かりました～

「君はインスタしてるの？」

「私はしてませんよ…料理の写真を撮るのが癖なんです」

「そっか」

彼は私は写真撮影している間に、飾りのフルーツを食べて、ドリンクを飲んでいた。

「二階の部屋の見晴らしはどう？」

「素敵ですよ」

「・・・エクゼクティブフロアの部屋から見る景色はもっと素敵だよ…田中さん」

彼は私を遠回しに自分の部屋に誘っているかのような言葉を紡いだ。
ーーー彼も他の男と同じだった。




「…貴方は私を部屋に誘ってるの？」

「俺は別に…」
彼は語尾を濁した。
そして少し苛立ったように次の言葉を紡いだ。
「・・・君だってこの天空島に傷心旅行に来たんだろ？離島のリゾート地に女性一人で来て、新しい出逢いを求め来たとしか思えない。まぁ、俺にとって君は好都合な相手だったけど」


「いいわ…今から…貴方の部屋に行きましょう」
「！？田中さん？」