肉を斬らせて骨を断つ

いやまだ終わってないでしょ!? と溜息を吐くのを聞きながら、純玲の方を盗み見る。

一過性の、ブームみたいなものだったんだろう。

偶に違うタイプの人間と仲良くしてみたい、とか。友達に忠告されて目が醒めたのかもしれない。

それが正常だ。

でもなんかすごく、落ち込んでいる自分がいる。
あたしは落ちると、いつもあの部屋に戻ってしまう。

「冴?」
「眠いから、ちょっと寝る……」

鞄を枕にして突っ伏す。

あの部屋。

いつもの通り、バイトから帰って家に帰ると誰も居なかった。誰も居ないのは大抵そうだったけれど、散らかっていた服も無くなっていた。

< 35 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop