肉を斬らせて骨を断つ
言いながらも、純玲が他の誰かと行く約束をしていたらどうしようと思った。
そしたら、分かりやすく拗ねてやろう。困った顔をするのが目に浮かぶ。
「本当か?」
嬉しそうに顔を輝かせ、純玲は足を止めた。
「一緒に花火見に行ける?」
「勿論。楽しみだ、ありがとう」
「何の感謝なの?」
「時間を作ってくれたことに」
そう言われて、思わず笑う。
旅行するなら返済してる、なんて考えてたのに、やってること逆だ。
でもいい。あたしも楽しみなんだから、こうして良かった。
「あー浴衣かあ……」
花火大会の貼り紙に描かれた浴衣姿に声が漏れる。