嫌われ令嬢が冷酷公爵に嫁ぐ話~幸せになるおまじない~
「俺は……仕事よりも大事なものが出来たんだ」
おもむろにジョシュアは口を開いた。
引き寄せられるようにマイアの視線は彼の方に向かう。
美しい瞳と目が合い、彼女の心臓が高鳴った。
「それは……何ですか?」
「君だ。マイアという女性が、何よりも大事な人となった」
予想はできていた。
だが実際に言われてみると、どうしようもなく幸せで。
マイアは目を逸らさずに答えた。
「私も、ジョシュア様が一番大切な人です。私に居場所を作ってくれて、愛をたくさん与えてくれて、ここまで導いてくれました。でも、時々怖くなるのです」
怖い──その単語にジョシュアは眉をひそめた。
「何か君が怖がるものがあれば、俺が全力で取り除こう」
「いえ、そういうことではないのです。ジョシュア様が、いつかいなくなってしまうんじゃないかって……不安に駆られてしまって。あなたが私を見捨てないことも、お互い誰よりも大切に思っていることも知っています」
マイアは心中にある不安を吐露していく。
信頼しきったジョシュアが相手だからこそ、すらすらと吐き出せた。
「でも、何かの拍子に失ってしまうんじゃないかって。ほら、ジャック殿下にも暗殺者が来ましたし……事故とか、突然のことで。私にはそれが酷く怖いのです。
ジョシュア様がいなくなったら、また私は一人になってしまいます」
味方のいなかった過去が、まだついて回っている。
コルディアや両親たちの罪は大きい。
あの夜会でトラウマを払拭しても、どうしても蘇るものが。
ふと、マイアを温かい抱擁が包んだ。
「俺は離れない。俺だけではなく……アランもセーレも、決して離れない。
だから安心しろ。そんな日は二度と来ないと約束しよう」
「ジョシュア様……」
もう一人にならなくていい。
孤独を否定し、寄り添う人がいてくれる。
ジョシュアの心からの音色を聞いたマイアは、瞳から涙をこぼす。
「ありがとうございます……私を、幸せにしてくれて……!」
かくして一人の少女は幸せになった。
おもむろにジョシュアは口を開いた。
引き寄せられるようにマイアの視線は彼の方に向かう。
美しい瞳と目が合い、彼女の心臓が高鳴った。
「それは……何ですか?」
「君だ。マイアという女性が、何よりも大事な人となった」
予想はできていた。
だが実際に言われてみると、どうしようもなく幸せで。
マイアは目を逸らさずに答えた。
「私も、ジョシュア様が一番大切な人です。私に居場所を作ってくれて、愛をたくさん与えてくれて、ここまで導いてくれました。でも、時々怖くなるのです」
怖い──その単語にジョシュアは眉をひそめた。
「何か君が怖がるものがあれば、俺が全力で取り除こう」
「いえ、そういうことではないのです。ジョシュア様が、いつかいなくなってしまうんじゃないかって……不安に駆られてしまって。あなたが私を見捨てないことも、お互い誰よりも大切に思っていることも知っています」
マイアは心中にある不安を吐露していく。
信頼しきったジョシュアが相手だからこそ、すらすらと吐き出せた。
「でも、何かの拍子に失ってしまうんじゃないかって。ほら、ジャック殿下にも暗殺者が来ましたし……事故とか、突然のことで。私にはそれが酷く怖いのです。
ジョシュア様がいなくなったら、また私は一人になってしまいます」
味方のいなかった過去が、まだついて回っている。
コルディアや両親たちの罪は大きい。
あの夜会でトラウマを払拭しても、どうしても蘇るものが。
ふと、マイアを温かい抱擁が包んだ。
「俺は離れない。俺だけではなく……アランもセーレも、決して離れない。
だから安心しろ。そんな日は二度と来ないと約束しよう」
「ジョシュア様……」
もう一人にならなくていい。
孤独を否定し、寄り添う人がいてくれる。
ジョシュアの心からの音色を聞いたマイアは、瞳から涙をこぼす。
「ありがとうございます……私を、幸せにしてくれて……!」
かくして一人の少女は幸せになった。