極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
高校時代はもっとやつれていたから、今は健康的なくらいだけれど、武久さんから見るとそうは見えないらしい。
もう少しチークを足して血色よくしてみようかな、なんて考えていたとき。
「ですが、だいぶ秘書が板についてきましたね」
思わぬ言葉をかけられ、書類を整理する手が止まった。
「広報の人間を秘書にすると聞いたときは、正直心配していたのですが。呑み込みが早くて助かりました。確かに、社長の目に狂いはなかった」
そういえば翔琉さんも言っていた。『武久も今は君を評価している』と。
「なにより、あなたがいると社長が頑張ってくれる。昔はもっと手を抜く人だったんですよ」
「そうですか? いつも真面目にお仕事されているイメージでしたが」
「器用なんです、あの人は。手を抜きながらもバレないようにうまく立ち回るんです。私の目はごまかせませんが」
そう言って眼鏡のブリッジを押し上げる。武久さんにお小言を言われながらものらりくらりかわす翔琉さんの姿が思い浮かんだ。
もう少しチークを足して血色よくしてみようかな、なんて考えていたとき。
「ですが、だいぶ秘書が板についてきましたね」
思わぬ言葉をかけられ、書類を整理する手が止まった。
「広報の人間を秘書にすると聞いたときは、正直心配していたのですが。呑み込みが早くて助かりました。確かに、社長の目に狂いはなかった」
そういえば翔琉さんも言っていた。『武久も今は君を評価している』と。
「なにより、あなたがいると社長が頑張ってくれる。昔はもっと手を抜く人だったんですよ」
「そうですか? いつも真面目にお仕事されているイメージでしたが」
「器用なんです、あの人は。手を抜きながらもバレないようにうまく立ち回るんです。私の目はごまかせませんが」
そう言って眼鏡のブリッジを押し上げる。武久さんにお小言を言われながらものらりくらりかわす翔琉さんの姿が思い浮かんだ。