極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
「また頑張ろう。先生も一緒に頑張るから。そしたら二学期には学校に行けるようになるかもしれない」
先生の言葉を聞いて、一学期はもう学校には行けないんだな、とあきらめる。
先生は看護師に血液検査の準備をするよう指示した。悪ければ入院――なのだけれど、検査をする前から先生も私も母も結果は予想がついていた。
案の定、次に先生と顔を合わせたのは病棟のベッドの上だった。
午後の回診の時間、私は不思議に思っていたことを先生に尋ねてみた。
「ねえ先生。遺伝子の病気なら、どうしてお父さんやお母さんや妹はこの病気にならないの? どうして私だけなの?」
「うーん。ごめんね。どうしてこの病気になるかはまだわかっていないんだ。同じ遺伝子を持っていても、なる人とならない人がいるの」
私はうつむいて「そう」と答える。
じゃあ、私は運が悪かっただけかもしれない。
私の難病は遺伝性の疾患で、発熱や全身の倦怠感、動悸や眩暈、炎症による胸痛や腹痛が起こる。
炎症を抑えるはずの副腎皮質ステロイドも効果がなく、症状を緩和する薬は存在するが、根本的な治療法は見つかっていない。
先生の言葉を聞いて、一学期はもう学校には行けないんだな、とあきらめる。
先生は看護師に血液検査の準備をするよう指示した。悪ければ入院――なのだけれど、検査をする前から先生も私も母も結果は予想がついていた。
案の定、次に先生と顔を合わせたのは病棟のベッドの上だった。
午後の回診の時間、私は不思議に思っていたことを先生に尋ねてみた。
「ねえ先生。遺伝子の病気なら、どうしてお父さんやお母さんや妹はこの病気にならないの? どうして私だけなの?」
「うーん。ごめんね。どうしてこの病気になるかはまだわかっていないんだ。同じ遺伝子を持っていても、なる人とならない人がいるの」
私はうつむいて「そう」と答える。
じゃあ、私は運が悪かっただけかもしれない。
私の難病は遺伝性の疾患で、発熱や全身の倦怠感、動悸や眩暈、炎症による胸痛や腹痛が起こる。
炎症を抑えるはずの副腎皮質ステロイドも効果がなく、症状を緩和する薬は存在するが、根本的な治療法は見つかっていない。