極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
「最近、やつれただろう。食欲も減っているみたいだし、微熱もある」

「大丈夫です。私にしてみたらよくあることですから」

「星奈」

必死にごまかそうとする私の頬を両手で包み込んで、翔琉さんが顔を近づけてくる。

「よくあることじゃない。命にかかわることだ」

眼差しから真剣さが伝わってくる。心の底から心配してくれているのだ。でも私は――。

「翔琉さんの足を引っ張るくらいなら、私は別れを選びます」

「星奈……!」

彼が悲痛な叫びをあげる。棘のある言い方になってしまったのは、追い詰められているせいだ。

月乃の言葉がどうしても頭をよぎってしまう。

「タクシーまでコンシェルジュに付き添ってもらうので大丈夫です。病院に着きさえすれば、外来はすぐですから」

こんなことで言い争いをしていても仕方がないと、慌てて笑顔を取り繕う。

彼は私のためを思って言ってくれているのだから、邪険にしてはダメだ。

そう理解はしているものの、焦りが勝手に口を滑らせる。

「不安なら、これで私の居場所を確認してください。午後にはマンションに戻ってきてるはずですから」

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