極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
『星奈くんに会わせるには、ひとつ条件がある』
切り出した伯父に、俺は焦りを混じらせながら「なんだ」と問いただす。
『彼女の心を絶え間なく愛情で満たせ。不安にさせるな。一生涯だ。……それができないなら会わない方がいい』
伯父の言葉を聞いて、肩の力がすとんと抜けた。
研究者である彼が、そんな感情的なアドバイスをくれるとは思わなかったのもあるが――。
伯父はまだ俺を信じてくれている。
この愛が彼女の心と体を癒やすと期待してくれている。これは俺にしかできないことだ。
「ああ。エンゲージリングを持っていくよ」
通話を終わらせると、エンジンをかけた。強くハンドルを握り、アクセルを踏み込む。
あの頃の俺にはできなかったことが、今の俺にならできる気がした。
大学病院の駐車場に車を止め研究棟に向かうと、正面玄関に白衣を着た伯父が立っていた。
「遅い」
場所を教えず焦らしたのは自分のくせに、そう理不尽に言い放ち、俺を待たず歩き始める。
「状況が悪い方に向かっている。先ほど星奈くんのご家族に連絡を取った」
それは命が危ないということか? 焦りから足がいっそう速まる。
切り出した伯父に、俺は焦りを混じらせながら「なんだ」と問いただす。
『彼女の心を絶え間なく愛情で満たせ。不安にさせるな。一生涯だ。……それができないなら会わない方がいい』
伯父の言葉を聞いて、肩の力がすとんと抜けた。
研究者である彼が、そんな感情的なアドバイスをくれるとは思わなかったのもあるが――。
伯父はまだ俺を信じてくれている。
この愛が彼女の心と体を癒やすと期待してくれている。これは俺にしかできないことだ。
「ああ。エンゲージリングを持っていくよ」
通話を終わらせると、エンジンをかけた。強くハンドルを握り、アクセルを踏み込む。
あの頃の俺にはできなかったことが、今の俺にならできる気がした。
大学病院の駐車場に車を止め研究棟に向かうと、正面玄関に白衣を着た伯父が立っていた。
「遅い」
場所を教えず焦らしたのは自分のくせに、そう理不尽に言い放ち、俺を待たず歩き始める。
「状況が悪い方に向かっている。先ほど星奈くんのご家族に連絡を取った」
それは命が危ないということか? 焦りから足がいっそう速まる。