極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
あの電話の直後に体調が急変したものだから、罪の意識を感じていたのかもしれない。

「心配かけてごめんね」

そう告げると、彼女は腰に手を当てて「そういうところ!」といっそう怒った顔で指を突きつけてきた。

「そこは星奈が怒るところでしょ! どうして謝るのよ!」

「……嫌な思いさせちゃったと思って」

彼女は頭を抱え「あんたは……」と呆れた声を漏らす。

嘘をつかれたのは確かにショックだったけれど、それ以上に月乃には謝らなければならない気がしていた。

「これまでもそう。ずっと心配かけてきた。それに私がお母さんを看病でひとり占めしちゃってたから、月乃は寂しい思いをしていたでしょう?」

すると図星だったのか「しょうがないじゃない。あんたは病気なんだから」と目を逸らした。

「私だって、なにが正論かくらいわかってる。でも、お母さんに付きっ切りで甘やかされてるあんたを見てると、腹が立つことだってあるのよ。贅沢な悩みなのかもしれないけど」

普通に生きていればそれはそれで大変なことがある。学校だって楽しいばかりじゃないだろう。

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