極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚～余命０年の君を、生涯愛し抜く～
体型を気にしているなんてひと言も言わなかったのに、どうして知っているの？

ドレスの美しさだけじゃなくて、彼の気遣いにまでじんときてしまう。

「俺のタキシードは白かシルバーにするつもり」

そう言って私に携帯端末を見せてくれた。上質なホワイトのタキシードを試着している翔琉さんが映っていて、すごく格好いい。

髪までサイドに撫でつけていて本番さながらの出来だ。私も生でこの姿が見たかった。

きっと試着に付き添ってくれたのだろう、ちらりと写真に映り込んでいる武久さんを見つけて、ちょっぴり嫉妬してしまいそうになった。

「ブラックもあったが、君は嫌いそうだから」

「どうしてそんなことまで知ってるんです？」

「何年君を見ていたと思ってるんだ？」

見ていたってわかるものじゃない。

ああ、この人は私を骨の髄まで理解してくれているのかもしれない。

「これで君の夢が叶う。お嫁さんになれるよ」

そう言ってふわりと目もとを緩め、極甘の声色で私を溶かす。

どれだけ私の心を満たせば気が済むのだろう、この人は。涙がこらえきれなくなって、ぐすりと鼻をすすった。

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