極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
闘病は苦しいけれど、その先に幸せが待っている。それをかつての私と同じような苦しみを抱いている子どもたちに伝えたい。

「きっと伝わってる」

翔琉さんが私の頭を優しく撫でてくれる。

「俺の方にも、伯父から連絡があったんだ」

翔琉さんと教授もときたまやり取りをしているらしく、私に報告してくれる。

ふたりは血の繋がりのある家族。一時期はすれ違い疎遠になっていたけれど、今は良好な関係を築いているのだそう。「星奈のおかげでお互い素直になれた」と感謝された。

身内といえば、私と月乃も以前より連絡を取り合うようになった。ちなみに彼女は今、以前交際していたミュージシャンの男性と復縁し、結婚を前提にお付き合いを続けているのだそう。

「それで連絡ってなに?」

「アメリカで、君と同じ病で闘病していた女性が出産したそうだ。自然分娩だそうだよ」

「それって……」

驚いた顔で翔琉さんを見つめる。彼は目もとを緩め、私の頬に手を伸ばしてきた。

「出産も不可能じゃないってことだ」

頬を引き寄せ、唇に触れるだけの甘いキスをする。

未来への選択肢がどんどん広がっていく。

< 265 / 267 >

この作品をシェア

pagetop