極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
すると、男性がすっと横に移動してきて、目線の間に割り込んだ。
「祇堂社長、と。本日からはそう呼んでください。馴れ馴れしい言葉遣いはあらためるように」
会って早々厳しい口調で叱責され、身がきゅっと引き縮まる。
「申し訳ありません……」
「いいよ、そんなにかしこまらなくて」
男性の背後から甘くて爽やかな低音ボイスが響いてくる。
祇堂さんがやってきて、いつもと同じ穏やかな表情で微笑んだ。
いや、厳密には同じではない。髪はサイドに分けられ、普段以上にきちんと整えられている。
光沢の強いブラックスーツは、これからパーティーにでも出席するのかというほどドレッシーだ。
「美守さん、よく来てくれたね。歓迎するよ。これからもよろしく」
そう言って眼鏡の男性の肩に肘を置いてもたれかかり、私ににっこりと笑顔をくれる。
男性は迷惑そうに眉をひそめながら眼鏡のフレームを押し上げた。
「そういった態度も今後はあらためていただけると――」
「なぜ? 俺は信頼できる人間だけをここに集めたはずなんだけど」
そう言って社長室の中に向かって、手を広げる。
「祇堂社長、と。本日からはそう呼んでください。馴れ馴れしい言葉遣いはあらためるように」
会って早々厳しい口調で叱責され、身がきゅっと引き縮まる。
「申し訳ありません……」
「いいよ、そんなにかしこまらなくて」
男性の背後から甘くて爽やかな低音ボイスが響いてくる。
祇堂さんがやってきて、いつもと同じ穏やかな表情で微笑んだ。
いや、厳密には同じではない。髪はサイドに分けられ、普段以上にきちんと整えられている。
光沢の強いブラックスーツは、これからパーティーにでも出席するのかというほどドレッシーだ。
「美守さん、よく来てくれたね。歓迎するよ。これからもよろしく」
そう言って眼鏡の男性の肩に肘を置いてもたれかかり、私ににっこりと笑顔をくれる。
男性は迷惑そうに眉をひそめながら眼鏡のフレームを押し上げた。
「そういった態度も今後はあらためていただけると――」
「なぜ? 俺は信頼できる人間だけをここに集めたはずなんだけど」
そう言って社長室の中に向かって、手を広げる。