極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
開かれた露天風呂のドアから夜風が吹き付けて、体温を奪っていく。
ドクン、と大きく心臓が鳴り、眩暈がした。気づけば濡れた体が夜風にさらされ冷え切っている。体温が下がりすぎたのだろうか。
またいつかのように倒れてしまうんじゃないか、そんな不安にかられ怖くなる。
急いで体を温めようと露天の湯船に向かう途中、慌てすぎて木桶を蹴り飛ばしてしまい、ゴロゴロと大きな音が響いた。
思わず「きゃっ」と悲鳴を上げた、そのとき。
「美守さん? 大丈夫!?」
急に声が響いてきたので、驚いてミニタオルで体を隠した。
「祇堂さん!? どこに……」
「バルコニーだよ。君の姿は見えないから大丈夫」
ああ、と私は木でできた壁の向こうに視線を向ける。露天風呂の隣は、日中ふたりで過ごしたあのバルコニーだ。
「それより、すごい音がしたけど、怪我はない?」
「はい……大丈夫です、ちょっと躓いただけで」
彼の落ち着いた声を聞いたら安心したのか、なんだか呼吸が楽になってきた。
急いで湯船に浸かり、ふうーと息をつく。翠褐色の柔らかな手触りのお湯が、冷えた体をじんわりと温めてくれる。少し温めで助かった。
ドクン、と大きく心臓が鳴り、眩暈がした。気づけば濡れた体が夜風にさらされ冷え切っている。体温が下がりすぎたのだろうか。
またいつかのように倒れてしまうんじゃないか、そんな不安にかられ怖くなる。
急いで体を温めようと露天の湯船に向かう途中、慌てすぎて木桶を蹴り飛ばしてしまい、ゴロゴロと大きな音が響いた。
思わず「きゃっ」と悲鳴を上げた、そのとき。
「美守さん? 大丈夫!?」
急に声が響いてきたので、驚いてミニタオルで体を隠した。
「祇堂さん!? どこに……」
「バルコニーだよ。君の姿は見えないから大丈夫」
ああ、と私は木でできた壁の向こうに視線を向ける。露天風呂の隣は、日中ふたりで過ごしたあのバルコニーだ。
「それより、すごい音がしたけど、怪我はない?」
「はい……大丈夫です、ちょっと躓いただけで」
彼の落ち着いた声を聞いたら安心したのか、なんだか呼吸が楽になってきた。
急いで湯船に浸かり、ふうーと息をつく。翠褐色の柔らかな手触りのお湯が、冷えた体をじんわりと温めてくれる。少し温めで助かった。