絶交ゲーム
結の友人らが一斉に手を叩いて「鬼さんこちら!」と呼びかけるからだ。
結はその場でグルグルと周り、ようやくひとつの手の音に引き寄せられて歩いていく。


「残念! 私は弥生じゃありませんでした!」


結が近づいてきたところで、弥生の友人が結の体を強く突き飛ばす。
結は後ろの机にぶつかり、倒れ込んだ。

弥生の友人らから一斉に笑い声が沸き起こる。
どうやら、弥生にたどりつくまでこのゲームは終わらないようだ。

結の体は無理やり起こされて、また「おにさんこちら」が始まった。
真っ暗な視界の中であちこちから聞こえてくる手の音に向かって歩く。

少し歩けば障害物にぶつかる中での「おにさんこちら」は、相当こわいはずだ。


「またハズレー! あんた、弥生を探す気あんの?」


クラスメートが結の体を突き飛ばす。
結は倒れた拍子に机の角に頭をぶつけるが、誰も心配しない。

大きな笑い声が聞こえてくるだけだ。


「弥生と結も、心の底から嫌い合ってたみたいだね」
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