絶交ゲーム
自分の言っていることは正しいはずだ。
間違ってなんていない。

もうすぐで100万ポイントが手に入るし、そうすれば自由に遊ぶことができる。
詩子だって遊ぶことも楽しさは知っているはずだ。


「雛はゲームをするだけでそんなにも心をすり減らしているのに?」


詩子の言葉に呆然となってしまう。
心をすり減らしている?
私が?


「はっ……そんなこと……」


心がすり減るのはしたくもない勉強をしているときだ。
父親の小言を聞いて、それに従っているときだ。

ゲームをしているときじゃない。
そう思うのに、なぜか言葉にならなかった。

心の中を言い当てられたときのように反論ができない。
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