絶交ゲーム
そこでストレス発散をすれば勉強に集中できる。
試験だって、きっとうまくいく。

先生こそ、なにもわかってなさそうだ。


「あなた、なにを笑っているの?」


学年主任が私の前に来てそう聞いてきた。
身長はそんなに変わらないけれど、横幅がある分貫禄が出ている。


「え?」


私は自分の両手で頬を包み込んだ。
笑ってる自覚はなかったけれど、つい気持ちが顔にでてしまっていたようだ。


「頬を叩いたのはあなたでしたね?」

「はい。叩きました」


あっさり認めてしまったためか、学年主任が大きく息を吸い込んでなおさらに目を吊り上げる。


「悪いとは感じてないんですか!?」

「近くで大きな声を出さないでください。そういうのってきっと体罰になりますよ?」


言い返せば一瞬は黙り込む。
< 243 / 290 >

この作品をシェア

pagetop