オメガがエリートになり、アルファが地に堕ちた世界
「どうしました?」

「いえ、なんでもないです。お店を出る前にお手伝い行ってきます」

「では店を出たとこで待ってます」


(漣、さん……)

お手伝いの洗面台。自分の顔を見ると、さっきよりも火照っている。漣さんのことを考えるたび、胸がザワつくのはなんでだろう。

発情期だから?私、誰にでも興奮する変態になっちゃった?って、そんなわけない。


さっき、声をかけてきた男性に触れられたときは怖いって思ったから。でも、すぐに漣さんが助けてくれた。

漣さんに聞けば、わたしが抱えてる問題も解決してくれるのかな?


「漣さん。終わりました」

「少し長かったですが、体調でも悪いんですか?」


「え?」

「言おうか迷っていたんですが、今日はなんだかずっと顔が赤いような気がして」


「風邪ですかね?あはは……」

「俺でよければ話を聞きましょうか?近くに公園がありますから、そこで良かったら」


「お願いします」

私が楽しそうにしてたから、黙ってくれてたのかな?

食事をしてる最中はそこまで気にならなかったけど、だんだんと症状が悪化してる気がする。それこそ歩くたびに心臓がバクバクして、上手く呼吸ができない。

今は普通に歩けるけど、気を抜いたら倒れそうになるくらいには体調がよくない。


基本的に家で過ごしてるはずなのに、どこかで変な病気でももらってきたかな?

今まで発情期が来ても、ここまでひどいことはなかったのに。
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