環くんは、フォーク化現象に悩まされている


パチンと手が重なる音がして。

ビリビリと粘着がはがれる音がして。


千夜(ちよ)、お待たせ~」


いきなり上部から、光が差し込んできた。



段ボールの蓋を開けてくれたのは


渚さん、那智さん?


「手足のガムテープ、今取ってあげるから」


「口にまで貼られてるじゃん。伏見先輩、性格ひん曲がりすぎ。マジ許せんわ!」


中腰体制の二人は、文句をブツブツ。

私に巻き付くベタベタなガムテープの粘着と、戦い続けてくれている。


簡単には取れないらしい。

とりあえず口が開くようになった私は、寝ころんだまま潤んだ瞳を二人に向けた。



「あっ……ありがとう……助けてくれて」


「ホント騙されてたわ、うちら」


「伏見先輩って、悪意なんて持たない優しさの塊人間だと思ってたのに。足に巻いてあるガムテープ、マジ強敵すぎ」

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