環くんは、フォーク化現象に悩まされている
アハハ。
誘拐直前のこんな場面で、なんで思い出しちゃうかなぁ?
恐怖体験繋がり?
私の脳みそ、単細胞すぎでしょ。
「自分でちゃんと、正解を選べて偉かったね」
私の目の前。
勝ち誇ったような、笑顔の花が咲いている。
「友達を守るために、自分を犠牲にした美談をオークション会場で披露したら、バカな金持ちフォークが、感動の涙を流しながら大金をバラまいてくれそうだな。これはいい、アハハハ~」
豪快な委員長の高笑い。
悔しくてたまらなくて、私は唇をかみしめずにはいられない。
「二人とも、僕の話を誰かにしたらダメだからね。死ぬまで怖い人に追いかけられる人生は、嫌でしょ? 君たちだけじゃないよ。家族や大事な人にも、怖い人を送っちゃうからね。それが嫌なら秘密ってことで。まぁ僕は、このまま海外に逃げ込んじゃうけど。じゃあ千夜湖ちゃん、車に行こうか」
「……はい」