環くんは、フォーク化現象に悩まされている


「……ごめんね……チョコちゃん」


涙声の後、絡みついてきた彼の腕。

いきなり抱きしめられたのに。

強い力で抱きしめられているのに。


私を騙している環くんの腕の中から、逃げ出したいとは思えない。

このままずっと抱きしめて欲しいとさえ願ってしまう。


心臓が痛いよ。

本当のことを、私に教えてよ。

環くんが隠していること、ちゃんと言葉にして欲しいの。

大好きな人の気持ちがわからないのが、一番苦しいから。



「怖い思いさせて……ごめん……」


だから、なんで謝るの?

まだ良い人のふりをしているの?

これも、私を誘拐するための罠なの?

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