【完結】魔法学院の華麗なるミスプリンス 〜婚約解消された次は、身代わりですか? はい、謹んでお受けいたします〜


 ――突如現れた超上級魔物を、大きな被害を出さずに殲滅した始祖五家の子息子女たち。この件は、始祖五家の名声を上げることになった。

 結局、身代わりについてお咎めはなし。学院は完全に目をつぶった。というのも、学院は常に優秀な生徒を集めており、アーネル公爵家の双子を他に渡したくなかったのだ。

 二人が協力して魔物を討伐して生徒を守ったことは国中に知られ、魔法学院の倍率も格段に高くなり、多額の寄付金が集まったのだった。



 ◇◇◇



 レイモンドの体調はすっかり回復してオリアーナの身代わり生活は終わった。オリアーナは魔法学院の意向により編入試験を受け、見事合格。そして、家庭にも変化が。

 アーネル公爵家の爵位や財産、領地は全てレイモンドが継いだ。これまで散財ばかりして領地の財源まで食い潰していた父は、ほぼ無一文で屋敷を放り出された。
 一方のオリアーナは、レイモンドの勧めで遠縁の親戚の養子となり、両親と完全に縁を切った。

 これで両親に翻弄されることなく、本当の平和を得たかと思いきや……。

「オリアーナ。父さんたちのためにヴィスト伯爵家に嫁いでくれないか……?」
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