お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 皇子が四人と皇女が三名。なかなかの子だくさんでもあるのだが、皇帝一族は仲良く暮らしているというのがもっぱらの評判だ。

(……似ているわ)

 ふと、皇帝がルークと似ているのに気がついた。

 ルークの家も、先々代の夫人が皇帝一族に近い家から嫁いできたらしいから、ルークは皇帝一族の血が強く出たのだろう。ブロイラード伯爵とは、さほど似ていないから。

「結婚、お祝いを申し上げる。これは、心ばかりの品だ。おふたりの仲がますますよくなり、王国に繁栄が来るよう願っている」

「ありがとう。感謝する」

 自分より圧倒的な経験を持つ皇帝を前に、グレゴールは緊張している様子だ。

 自分を大きく見せようとしているのが、ありありと伝わってくる。オリヴィアだけではなく、周囲の人達にも完全に読まれているようだ。

 皇帝はそのグレゴールの若さをどう判断したのだろう。オリヴィア程度では、彼の心を読むことはできない。

「オリヴィア殿、だったな。ウェーゼルク辺境伯家には感謝している」

 今度はオリヴィアの方に向き直り、彼は声をかけてきた。オリヴィアは微笑みを浮かべて返した。

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