お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 上質の家具でしつらえられていて、幽閉はされていても、ここが王族の暮らす場所であることを示している。

「シェルトと申します。王妃陛下、ええとそれから……」

 落ち着き払っている先代王妃と比べ、シェルトはそわそわとしている。

まず、オリヴィアに頭を下げ、それからルークの方に目を向けた。彼が何者なのか気になっているのだろう。

「ルークでかまわない」

「ルーク様、こんにちは」

 三年前からここに幽閉されているはずなのだが、シェルトの表情にまったく暗いところは見受けられない。幽閉、と言いつつも一室に監禁されているわけではなく、塀に囲まれている範囲ならば、外に出ることもできるからだろうか。

 規則正しい生活をし、運動もしているようで、健康的にすくすくと育った少年という印象だ。先代王妃とよく似ていて、グレゴールとはあまり似ていない。

 ダンメルス侯爵とは、前に顔を合わせたことがあるようで、彼に向ける顔はオリヴィア達とはいくぶん違ったものだった。

「ここの生活で、不自由なことはありませんか?」

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