お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 柵を越えてこちらに来る魔獣が、剣の一閃で切り倒された。

 ルークとは、昔から一緒にこうやって魔獣討伐に出ていたけれど、オリヴィアが離宮で暮らしている間、彼はどんどん腕を上げていたらしい。

(……今回もなんとかなりそうね)

 本来ならば、魔獣が本格的な繁殖期を迎える前にある程度間引いておく必要がある。だが、グレゴールが王となってから、この国ではそれをしていない。

 今までは、ウェーゼルク家とブロイラード家の討伐である程度間引くことができていたのが、とうとうそれだけではすまなくなってきたということだろう。

 ダンメルス侯爵に、どれだけグレゴールが嫌がろうが、来年からは魔獣討伐を復活させるよう伝えておかなければ。

「ありがとう。今回も助けてくれて、感謝する」

「いえ、私は仕事をしただけ。お礼なら、ダンメルス侯爵に言ってちょうだい」

 いずれ、ダンメルス侯爵から傭兵達への依頼は、シェルトが私財を投じて依頼したということが公表されるだろう。



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