お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
王国からは出す必要がないだろうと、グレゴールが即位して五年以上たつ今まで一度も兵を出したことはなかったのだ。
だが、それが問題だとダンメルス侯爵は言う。
「どうやら、両国が駆除しきれなかった魔獣が、我が国に入り込んでいるようなのです。魔獣を討伐する兵は出さねばなりません」
ちっと舌打ちをしたのは、行儀が悪かっただろうか。だが、ダンメルス侯爵は、思ってもいない提案を重ねてきた。
「総大将には、シェルト殿下に就任してもらいましょう」
「だが、あいつは」
グレゴールと王座を争った異母弟。ダンメルス侯爵が『異母弟を殺すのは国民からの支持を失う』と必死で説得してきたから、離宮への幽閉で許してやった。
時々報告は受けているが、おとなしくしている間は大目に見てやろうと思っていた。だが、彼を外に出す必要はあるのだろうか。罪人だというのに。
「もちろん、殿下の罪のことを忘れたわけではありませんよ? ですが、都合がいいではないですか。魔獣討伐の場は、とても危険なのですから」
言葉の後半は、意味ありげに声を潜めていた。それで、理解した。
だが、それが問題だとダンメルス侯爵は言う。
「どうやら、両国が駆除しきれなかった魔獣が、我が国に入り込んでいるようなのです。魔獣を討伐する兵は出さねばなりません」
ちっと舌打ちをしたのは、行儀が悪かっただろうか。だが、ダンメルス侯爵は、思ってもいない提案を重ねてきた。
「総大将には、シェルト殿下に就任してもらいましょう」
「だが、あいつは」
グレゴールと王座を争った異母弟。ダンメルス侯爵が『異母弟を殺すのは国民からの支持を失う』と必死で説得してきたから、離宮への幽閉で許してやった。
時々報告は受けているが、おとなしくしている間は大目に見てやろうと思っていた。だが、彼を外に出す必要はあるのだろうか。罪人だというのに。
「もちろん、殿下の罪のことを忘れたわけではありませんよ? ですが、都合がいいではないですか。魔獣討伐の場は、とても危険なのですから」
言葉の後半は、意味ありげに声を潜めていた。それで、理解した。