お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 その割に、ルークからオリヴィアのところには一言もないけれど。ちょっぴり面白くないな、と思いながらも、侯爵の言葉には納得した。

(たぶん、ルークが動いてくれたのでしょうね。帝国の皇太子が相手なら、たしかにグレゴールも糾弾をなかったことにするのは難しいだろうし)

 ブロイラード伯爵家は、皇帝一族とは親戚関係にある。それなりの礼は必要となるだろうが、なんとか協力をとりつけたのだろう。

「さようでございます。このところの魔獣の大量発生についても、その場で原因を追究することができるでしょう。そういう意味では、帝国も被害者です。グレゴールの罪をその場でひとつ、追加することができます」

「なるほどね」

 いくら帝国貴族とはいえ、ブロイラード伯爵家の三男より、皇太子が証人となるほうが、箔をつけることができる。箔、と言ってしまっていいのかどうかは別として。

 皇太子が自ら来ているとなれば、グレゴールと対等に渡り合うこともできるはず。帝国とこの国の力関係を考えれば、どちらが上なのかは明白だ。

「それでは、たしかに私を隠しておくわけにもいかないわね」

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