お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 白に映える金の装飾、赤いマント、飾りのついた剣帯――まさか。目を丸くして視線を上げれば、ルークはにっと笑った。

「始めまして、オリヴィア・ウェーゼルク――ルーカス・オラヴェリアだ」

「……え?」

 ルークの口から出た言葉に、思わずぶしつけな声が漏れた。

ルーカス・オラヴェリア――それは、皇太子の名前ではないか。オリヴィアがこんな表情をするのは珍しい。その様子がおかしかったらしく、ルークは笑った。

「待って、でも、あなたはブロイラード家の三男で」

「わかったわかった。そうせっつくな。すぐに話をするから――というか、ここで俺を立たせたままにするのがここの礼儀なのか?」

「そんなはずないでしょ、奥に来て」

 先に立ち、奥へと案内しながら、帝国の皇太子ではなくルークに対応してしまったのに気が付いた。今さら取り繕ったところで遅いけれど。

(私は私、ルークはルークだものね。なるようにしかならないわ)

 腹をくくって、用意していた応接室へと入り、ソファを勧める。

向かい合って座ると、先に口を開いたのはオリヴィアだった。

「……どういうこと?」

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