お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
そう問いかける声音が、われながらむくれている。
マリカとエリサは、そっと入ってきてテーブルにお茶や菓子類を並べたかと思ったら、そのまま静かに部屋を出ていく。これから先起こる事態に巻き込まれたくないと判断したらしい。きっと、その判断は正しいのだろう。
(マリカとエリサは話を聞いていたのかしら?)
たしかに、マリカとエリサは、皇太子を迎える準備を一生懸命進めていた。面白くない顔のまま、ルークの方に目を向けた。
「まず、俺の本名はルーカス・オラヴェリア。これは事実だ。ブロイラード伯爵家は母方の縁者で――夏の間だけ、訓練で魔獣討伐に参加していた。最初は一回だけのつもりだったんだ」
ルークの剣の才能は、皇帝も認めるところであったらしい。魔獣相手に鍛えたいというルークの申し出を受け入れたのは、ルークを信頼しているからだった。
実際、今まで大きな怪我をしたことはないから、皇帝の判断は間違ってはいなかったのだろう。帝国の後継者を魔獣討伐に放り込むのが正しいのかどうかは別として。
マリカとエリサは、そっと入ってきてテーブルにお茶や菓子類を並べたかと思ったら、そのまま静かに部屋を出ていく。これから先起こる事態に巻き込まれたくないと判断したらしい。きっと、その判断は正しいのだろう。
(マリカとエリサは話を聞いていたのかしら?)
たしかに、マリカとエリサは、皇太子を迎える準備を一生懸命進めていた。面白くない顔のまま、ルークの方に目を向けた。
「まず、俺の本名はルーカス・オラヴェリア。これは事実だ。ブロイラード伯爵家は母方の縁者で――夏の間だけ、訓練で魔獣討伐に参加していた。最初は一回だけのつもりだったんだ」
ルークの剣の才能は、皇帝も認めるところであったらしい。魔獣相手に鍛えたいというルークの申し出を受け入れたのは、ルークを信頼しているからだった。
実際、今まで大きな怪我をしたことはないから、皇帝の判断は間違ってはいなかったのだろう。帝国の後継者を魔獣討伐に放り込むのが正しいのかどうかは別として。